宣伝です。「日本美術を極める 平安の美へのいざない」NHKカルチャー

普賢菩薩像(東京国立博物館)平安時代(12c.) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AE%E8%B3%A2%E8%8F%A9%E8%96%A9#/media/File:Fugen_Bosatsu.jpg

 

「日本美術を極める 平安の美へのいざない」と名打って、6回講義します!

横浜ランドマークタワーの5階、NHKカルチャー・センターで、毎月第1月曜日に講座を担当しているのですが、

再来月の10月1日から、新しい講座になります。

ホームページには、以下のような文章を載せました。https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1099685.html

「日本の美」の祖型は平安時代にかたちづくられ、以後武家政権下にあっても揺らぐことなく継承され、展開されて来ました。「日本の美」の「かた」として典型的な作品を取り上げ、その美の特質を分析し、どのように後世に継承され、変形あるいは変奏されたのかを具体的に鑑賞し、解説します。取り上げる作品はいずれも平安美術を代表する名品ばかりなので、平安美術の粋を味わうとともに、現代に至る日本的な美意識を確認することになるでしょう。

『日本美術がワカル本』の主張と同じですが、日本美術の歴史を通観してみると、驚くほど変革がないんです。革命的な美術運動なんて、無いと言ってもよい。

もちろん、運慶とか、雪舟とか、円山応挙とか、革新的な芸術家は輩出しているのですが、彼らは独創的で、同時代に大きな衝撃と影響を与えました。

でも、前時代の否定、ではないんです。

つまり、別に新しいことを、今まで誰もやったことがなかったようなことを、やろうとしたわけではない。

むしろ、古い時代の美術を理想としていた.......... これは、実はどこの国の芸術家もそうなんですけどね。

で、運慶や応挙はともかくとして、雪舟の造形的な特色などは、平安時代の絵巻物に通じるものだと思うんです。

運慶が大きなインパクトを与えた鎌倉彫刻、でも、多くの日本人は快慶を好んだのではないかと思います。

そして、快慶は、運慶の新しく打ち出した要素を薄めて、平安美術に近づけてしまった。

絵画の方はもっとわかりやすくて、平安美術を、ズッと憧れ続けました。鎌倉時代の絵巻、室町時代のやまと絵屏風、桃山時代の金碧障壁画、

そして宗達と光琳、等々。みんな平安時代の造形法を翻案し、同時代の嗜好にマッチさせたものです。

その核になるものは、和歌、です。

茶の湯や能楽を見てもわかるように、和歌は日本文化の核となりました。

その和歌の完成形は『古今和歌集』であり、和歌の美学は『新古今和歌集』に結実し、これが室町時代に掘り下げられて連歌の大流行となり、

芭蕉の俳諧に連なります。

そして、この和歌を産んだ日本人の体質、これが政治や社会に反映し、現代にまで延々と続いているわけです。

この日本人の体質を具現化した和歌、これが平安時代に完成してしまった。

和歌に密接に関わりつつ、日本の美意識も平安時代に形成された。

ですから、日本美術の本質を理解しようと思ったら、平安時代の美術を先ず見なければなりません。

平安時代の美意識を頭に入れてから、他の時代の美術を見ると、その造形的なルーツが見えてきます。

たとえば、桃山時代に大流行した織部焼や高台寺蒔絵、小袖意匠など、いずれも平安時代の『三十六人家集』のデザインに源を辿ることができるのですね。

この講座では、平安時代の代表的な美術品を、ジックリとスライドで紹介し、その造形要素を分析、読み解き、そういった造形方法が後の時代のどのような作品に、どのような形で継承されているかを、具体的に見ていきたいと考えています。

6回の講座の内容は、以下のとおりです。

①『源氏物語絵巻』の魅力
②平安仏画の最高峰『普賢菩薩像』と平安女性たちの祈り
③善美の極み『平家納経』
④本願寺本『三十六人家集』
⑤女性性の造形;国宝『十二天像』
⑥マンダラの世界

2018/10/01(月) 
2018/11/05(月) 
2018/12/03(月) 
2019/01/07(月) 
2019/02/04(月) 
2019/03/04(月)

平安美術をご一緒に堪能しませんか!?

この記事へのコメント

  • muse405

    ブログのタイトルから
    仏像がご専門なのねと思いなしておりましたら
    平安美術のご講義をされたのですね!

    源氏絵巻の講義内容は、
    どのようなものだったのでしょう。

    徳川美術館や五島美術館、京博国宝展などで
    絵巻の本物を拝見したことがあります。

    すばらしい書と絵に
    ほんとうに感動いたしました。

    実は、今日午後から、
    京博へ「佐竹本 三十六歌仙絵」を鑑賞に参ります。

    おめあては、
    伊勢、中務、源信明ですが、

    すべての表装にも興味津々です。

    本願寺本 三十六家集も、
    少し展示があるようですよ。

    また、感想など
    お話しにきますね。

    2019年11月15日 09:25